■ 今週の市場背景:イランショックと有事のドル買い
3月第1週の為替市場を語る上で避けて通れないのが、2月28日(金)深夜に始まった米国・イスラエルによるイランへの大規模軍事攻撃です。この攻撃によってイランの最高指導者ハメネイ師が死亡したことが翌3月1日(日)に確認され、週明けの金融市場は一気にリスクオフムードに包まれました。
中東における地政学リスクの急激な高まりは、世界の原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡に直撃しました。イラン海軍が「いかなる船舶もホルムズ海峡の通航を禁止する」と通告したことで、原油価格は週初から急騰。WTI原油先物は一時1バレル90ドルを超える水準まで上昇しました。
こうした有事の局面で最も顕著に表れたのが「有事のドル買い」の動きです。世界の基軸通貨であるドルは、地政学リスクが高まる局面で安全資産として買われる傾向があります。今週はまさにその教科書通りの動きとなり、ドルは主要通貨に対して広く買われる展開となりました。
また、日本円については「有事のドル買い」に加え、別の売り圧力も働きました。日本は原油輸入の9割以上を中東に依存しており、ホルムズ海峡の封鎖は日本経済にとって直撃弾となります。エネルギー輸入コストの急騰が貿易赤字の拡大を招くとの観測が、円売り材料として意識されました。一方のユーロは、ドル高の裏側で売られる典型的な構図に加え、欧州経済への原油高の波及懸念も重なり、1.18台から1.16台へと急落する展開となりました。
USDJPY:ドル円

▶ 1時間足(H1)の動き
2月23〜27日の攻撃前は、155〜156円台での持ち合い相場が続いていました。移動平均線は上向きを維持しており、地合いとしては強かったものの、明確なトレンドは出ていない状態でした。
転機となったのは3月1日(日)のハメネイ師死亡確認と、それを受けた週明けのオセアニア・東京市場の動きです。当初はリスク回避の円買いが先行したものの、すぐに「有事のドル買い」と「石油輸入国・日本の円売り」という二つの圧力が合わさり、ドル円は急速に上値を試す展開へ転換しました。
3月2日以降はレンジを明確に上方ブレイクし、156円台から157円台後半へと一段高。3月6日時点では157.835円で推移しており、短期的な上昇モメンタムが維持されています。
• 直近高値:157.918
• 直近安値:157.811
• 終値:157.835
• トリガー:2/28イラン攻撃 → 3/2以降の円安加速
▶ 日足(Daily)の動き
日足の長期視点では、2025年9月末の148円台を底値とした上昇トレンドが継続中です。2025年末〜2026年1月中旬に158〜159円台の高値を付けた後、1〜2月は154〜157円台での調整局面に入っていました。
しかしイランショックを受けた今週の動きで、調整を終えて再び上昇トレンドに回帰した可能性が高まっています。日足の中期移動平均線(赤)が再び上向きに転換しつつあり、長期移動平均線(白)も右肩上がりを維持。ファンダメンタルズ面でも「円売り材料」が加わったことで、上方向へのバイアスが一段と強まった格好です。
特に注目すべきは、今回の円安が単なる「ドル高」だけでなく、日本固有の「エネルギー輸入コスト増大による円の需給悪化」という構造的問題を伴っている点です。原油高が長期化すれば、貿易赤字の拡大を通じて円安圧力が持続するリスクがあります。
• 直近サポート:156〜157円台
• 直近レジスタンス:158〜159円台(1月高値圏)
• 長期トレンド:上昇基調に回帰
▶ まとめ(USD/JPY)
今週のドル円上昇の主因は「有事のドル買い」と「エネルギー輸入国・日本への円売り圧力」の二重構造です。チャート上も156円台のレンジを明確に上抜け、157円台後半へと水準を切り上げました。中東情勢が長期化・拡大するシナリオでは、原油高を通じた貿易赤字拡大が円の需給を悪化させ、158〜159円台の高値更新も視野に入ります。一方、米国が早期収束を選択するシナリオでは「材料出尽くし」の巻き戻しに注意が必要です。
EURUSD:ユーロドル

▶ 1時間足(H1)の動き
攻撃前の2月23〜27日は、1.18台前半での横ばい推移が続いていました。しかし2月末から上値が重くなり始め、週明け3月1〜2日以降は「有事のドル買い」の波をまともに受ける形で急落が加速しました。
1.18台から1.17台、さらに1.16台へと、わずか数日で約200pipsもの下落を記録。これはドル買いの裏側でユーロが売られたという構図であり、ユーロ固有の弱材料というよりも、ドル全面高の影響が色濃く出た動きです。3月6日時点では1.16104で推移しており、長期移動平均線(白)を下方ブレイクした状態が続いています。
• 直近高値:1.16179
• 直近安値:1.15880
• 終値:1.16104
• トリガー:ドル全面高による対ユーロのドル買い集中
▶ 日足(Daily)の動き
日足では、2025年9〜11月の1.09〜1.12台でのレンジを経て、11月末から急上昇。2026年1月中旬に1.20台に接近する場面もありました。しかしその後は失速し、2月以降は調整局面が継続していました。
今週のイランショックによるドル買いは、この調整局面をさらに加速させる結果となりました。中期移動平均線(赤)は下向きを継続しており、テクニカル・ファンダメンタルズ両面から見て売り優勢の状況が続いています。
ただし、ユーロ安の主因が「ドル高」にあるため、中東情勢が落ち着けばユーロが自律反発する可能性もあります。欧州経済への原油高の影響(エネルギー輸入コスト増)が本格的に織り込まれるようであれば、下値余地がさらに広がるリスクもある点には留意が必要です。
• 直近サポート:1.15〜1.16台
• 直近レジスタンス:1.17〜1.18台
• 中期トレンド:ドル高主導の下落局面
▶ まとめ(EUR/USD)
今週のユーロドル急落は、ユーロ固有の弱さというよりも「有事のドル買い」が引き起こしたドル全面高の結果です。1.18台から1.16台への急落は地政学リスクが直接的に為替へ波及した典型例と言えます。次のサポートは1.15台が意識されます。中東情勢の長期化でドル高が続けば下値模索の展開に、早期収束なら1.17〜1.18台への戻りも考えられます。
今週の総括と今後の注目点
3月第1週(3/1〜3/6)の為替市場は、2月28日の米・イスラエルによるイラン攻撃という地政学イベントが最大の変動要因となった週でした。「有事のドル買い」という市場の鉄則通りの動きが展開され、ドル円は157円台後半へ上昇、ユーロドルは1.16台へと急落しました。
今回特筆すべきは、ドル円の上昇が単純な「ドル高」だけでなく、日本固有の「石油輸入国リスク」による円売り圧力も重なった点です。原油の9割以上を中東に依存する日本にとって、ホルムズ海峡の不安定化は貿易赤字の拡大と円安の継続を意味する構造的な問題をはらんでいます。
▶ 来週以降の注目ポイント
• 中東情勢の展開:イランの後継指導部による報復・外交交渉の行方
• 原油価格の動向:WTI90ドル超が定着するか、早期沈静化するか
• 米国の次の一手:トランプ政権が早期収束を選ぶか、体制転換まで継続するか
• 日本のエネルギー調達:日本船主協会による対策、LNG・原油の代替調達の行方
• 米雇用統計(3/7発表):地政学リスクと並ぶドル相場への影響要因
※本記事はチャート分析および報道情報に基づく情報提供を目的としており、投資助言ではありません。為替・投資判断はご自身の責任で行ってください。
EA成績3月度:第一週
3月度一週目。月末月初は稼働させてないので金曜日1日だけの稼働です。
| リアル口座 | EA型 | 損益 |
| C-GROUP | ナンピン型EURUSD | 114円 |
| GWJPNスタンダード | 1ポジ型USDJPY | 274円 |
| RKTN スタンダード | 1ポジ型USDJPY | 2,874円 |
| X-TRDNGスタンダード | 1ポジ型USDJPY | 0円 |
| Gold-V EA | GOLDナンピン型マイクロ | 0円 |
| 平均足EA | GOLDナンピン型スタンダード | 0円 |
| NanGan(朝スキャ) | 朝スキャ型 | 126円 |
| Sagitariusマイクロ | ナンピン型EURUSDマイクロ | 1,175円 |
月曜から本格稼働になります。頑張っていきましょう。


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