「移動平均線」とはテクニカル分析のなかでも最も用いられているものです。
多くのトレーダーがこの指標を参考にしていることが利用されることの所以です。
英語では「Moving Average」略して「MA」と呼ばれます。
移動平均線はトレンドの方向がわかる
その計算方法は、「60分間」とか「20日間」とか「200日間」などの期間中の為替レートの終値を集計し、平均値を求めたものです。
期間が進むと、最新の終値を取り入れ、最古の終値を除き、改めて平均値を求めます。その平均値を線で結んだものが移動平均線となります。
たとえば5日移動平均線というと、当日の終値、1日前の終値、2日前の終値、3日前の終値、4日前の終値を全て足し合わせ、5で割った値を順に結んだ線となります。
移動平均線の傾きをみれば、市場が上昇傾向にあるのか下降傾向にあるのかがイメージとしてわかります。ただ、どの様なインジケータも同じですが、過去の状況から現在の様子を表すものなので、将来を予測するものではありません。このままの傾向が続けば、、、ということです。
また、同様に過去の値から算出しているので、「たった今」の値には反応が鈍いですので、傾向の変化は、実際の市場の変化よりやや遅れます。
下図が移動平均線です。線が上方向に傾いていたら買い、下方向に傾いていたら売りというわけです。

移動平均線はレンジに弱い
移動平均線を使った売買ロジックを作ってみました。移動平均の傾きを求めて、プラス(上方向傾き)ならば買い、マイナス(下方向傾き)ならば売りとしました。
結果が下図です。プロフィットは下降線で損ばかりの様相です。
移動平均線の上昇、下降の判断だけで売買すると不必要な売買が多く発生し、損が拡大していきます。移動平均線はレンジ相場に弱いため、レンジの時には売買を控える工夫が必要です。


1時間足 40移動平均による売買:USDJPY
移動平均線の傾きがプラスならば買い、マイナスならば売りならば敏感に売り買いが反応してしまうので、少しゆとりをつけました。
傾きが5pipsより大きくプラスならば買い、-5pipsより小さくマイナスならば売りとします。
結果が下図です。なんとかプロフィットとしてはプラス利益になりました。


※期間は2023/1~2024/12です。円安によく動いた年ですので、Longポジションが良く取れてます。
単純なロジックでも、市場傾向とよくあえばそれなりのプロフィットがでます。
実践に使用すると、じわじわ負けて大きく儲ける形ですので、負けても信じる胆力が必要ですね。
1時間足 40移動平均による売買:EURUSD
EURUSDでも上と同じ、5pipsよりプラス、-5pipsよりマイナスのロジックで自動売買したのが下図です。
なんとかプラスにはなりましたが、実用的ではないですね。


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